
2025年11月20日、大阪府が府内でのインフルエンザの感染状況が「警報レベル」になったと発表しました。
過去15シーズンと比較して最も早い時期に警報レベル入りした形です。
冬の乾燥した環境は、インフルエンザウイルスにとって活動しやすい好条件となります。今回は、インフルエンザの予防に加湿がなぜ大切なのか、そして適切な湿度について解説します。
🦠 なぜ冬にインフルエンザが流行しやすいのか?
インフルエンザウイルスが冬に猛威を振るう主な理由は、低温と乾燥です。
-
ウイルスの生存率が高まる インフルエンザウイルスは、乾燥した環境で長く生存する性質を持っています。特に湿度が50%以下になると、空気中のウイルスの不活化が遅くなり、感染力が維持されやすくなります。
-
私たちの防御機能が低下する 空気が乾燥すると、鼻や喉の粘膜も乾燥します。気道の粘膜には、体外から侵入してきた異物(ウイルスや細菌など)を絡め取り、体外へ排出する**繊毛(せんもう)**と呼ばれる細かな毛があります。 しかし、乾燥によってこの繊毛の動きが鈍くなると、ウイルスの排出能力が低下し、感染しやすくなってしまうのです。
💧 加湿がもたらす二重の予防効果
加湿による湿度管理は、上記で述べたウイルスの「生存率」と人体の「防御機能」の両方に良い影響を与え、インフルエンザ予防に相乗効果を発揮します。
1. ウイルスを不活化させる
適切な湿度(特に50〜60%)を保つことで、空気中に浮遊するインフルエンザウイルスの生存率が急速に低下します。湿気がウイルスを包み込み、重くなって床に落ちやすくなるため、空気中のウイルス濃度を下げることができます。
2. 粘膜のバリア機能を高める
湿度を保つことで、鼻や喉の粘膜が潤い、繊毛の働きが活発化します。これにより、ウイルスを効率よく体外へ排出し、私たちの身体本来の防御機能を正常に保つことができます。
💡 理想的な湿度とその管理方法
インフルエンザ対策と快適な生活を両立させるための理想的な湿度は、**40%〜60%**の範囲です。
-
40%未満:ウイルスの生存率が高まり、粘膜の防御機能が低下する恐れがあります。
-
60%超:インフルエンザ対策には有効ですが、結露やカビが発生しやすくなるため注意が必要です。
【湿度を保つための対策】
-
加湿器の活用:湿度計で確認しながら、加湿器を使って適切な湿度を保ちましょう。
-
洗濯物や濡れタオルの室内干し:手軽に湿度を上げる方法です。
-
こまめな水分補給:身体の内側からも粘膜を潤すことが大切です。
-
定期的な換気:空気中のウイルスを外に出すために、加湿と換気をセットで行うことが重要です。換気で湿度が下がったら、再度加湿しましょう。
🧼【重要】加湿器の衛生管理も忘れずに!
加湿器を効果的に使うために、お手入れは絶対に欠かせません。
加湿器内部のタンクやフィルターを放置すると、水の中に雑菌やカビが繁殖してしまう可能性があります。その水をミストにして部屋にまき散らすと、かえって健康を害する原因(カビや雑菌を吸い込むことによる肺炎など)になりかねません。
毎日水を交換し、定期的に取扱説明書に従って掃除を行い、清潔な状態を保つように心がけましょう。
加湿は、インフルエンザだけでなく、風邪予防や乾燥による肌トラブルの対策にもつながります。
今年の冬は、手洗いやうがいに加え、適切な加湿と清潔な加湿器を意識して、ウイルスに負けない健康な毎日を送りましょう!
加湿機能が付いたエアコンなど、ご相談を賜っております。
お気軽に、ご連絡ください。
エイテック株式会社 06-6462-7131
